1996年、米国で開かれた、とある国際学会のポスターセッションの場。
自分は模造紙を貼り合わせたポスターの横で待機していた。
しかし、日本のマイナーな研究機関の発表には誰も寄ってこない。
隣は米国の有名大学。次々と人が訪れ活発な質疑応答が行われる。
そのとき、次のようなやり取りが耳に入った。
聴衆:データ処理はどういうツールを使ってんだい?
発表者:パイソンっていう、イカした言語を使ってるぜ
英語だったが確かにそう聞こえた。「パイソン」って何だろう?
日本に帰り、職場のコンピュータサイエンスに詳しい人に訊いたが、知らないとの回答でそれっきり。
それがPythonとの初遭遇だった。